初めての流産手術

流産手術前の不安の大波の中、SNSやネットを検索して安心したり心構えしたり。

私の経験も同じような不安を抱える方の役に立てばと思い、残しておきます。
※痛みの描写や流産など、苦手な方はご遠慮下さい。

目次

無麻酔での前処置の痛みについて

私が一番恐れていたのは流産手術そのものより、無麻酔で行われる前処置の方。

子宮口を拡げるためラミナリアと言われる5mmくらいの棒を入れます。その時に多少の痛みを伴います。

手術が決まった日の説明で看護師さんにこう言われ、そこからもうこの処置が怖くて仕方なく。

看護師さんに「どのくらい痛いですか?」と聞いてみたものの

”痛いって言う人もいれば、案外大丈夫だったって言う人もいるからなぁ。結構個人差があります。”

との事だったので、説明が終わり待合に戻るとすぐさまネットで検索しました。

”激痛”と書かれている記事が多い

挙げ句の果てには”痛みを伴うため当院では麻酔した状態で行います”と書いている病院もある。あぁもうダメだ。と心の底から落ち込みました。

そして手術当日。

結果から言うと、卵管造影検査で体が跳ね上がり涙が止まらなかった時の痛みを想像していた私にとっては、ラミナリアでの前処置はほぼ痛くないと言えるくらいのものでした。

お腹の奥が2,3度チクッと痛んだくらいで、いつもの内診と同じように深呼吸して力を抜けば問題なかったです。

とはいえ、もし卵管造影検査の痛みを経験していなかったらどう感じていたのか?それは考えても分かりません。

あの痛みを経験したお陰で普段の内診は完全にリラックスした状態で受けられるようになり、人工授精でカテーテルが入る時のカチっとする痛みも「痛くないわけではないけど、全然大丈夫な部類に入る。」と、痛みに強い方になりました。

卵管造影検査をやった事のある方なら、ラミナリアでの前処置は恐るるに足らずと言って良いと思います。

とはいえ、分娩時には子宮口を開くためにラミナリアを10本以上入れるケースがあるそうで…。

お腹も大きくなって苦しい中、10数回もあの痛みに耐えないといけないと考えると泣けてきます。

不妊治療も出産も、どうしてこう痛い事の連続なんだろうと気落ちしてしまいますね。

採卵時とは全く違った静脈麻酔明け

静脈麻酔をするのは人生で二度目。一度目は採卵の時でした。

麻酔から覚める時は少しボーッとしてクラクラする感じもあったけれど、特に吐き気や痛みもなかったし大丈夫。

一度やっているからこそ、そんな風に安心していたんですよね。

しかし今回はそう簡単にはいかず。麻酔から覚めてきた時が最もしんどかったと思えるくらい辛かったです。

採卵の時の静脈麻酔と何が違ったのかは私には分かりません。

でも麻酔から覚め始めて看護師さんが私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた頃、何とも言えない気持ち悪さとお腹の痛みに襲われました。

看護師さんに抱えられ手術台からストレッチャーに移る時のわずかな体勢の変化や、ストレッチャーの上で感じる廊下の段差や曲がり角など、とにかくあらゆる”向きの変化や振動”が気持ち悪い。

「前の時と違う。こんなに気持ち悪くなかった。」朦朧とする頭でそう思ったのを覚えています。

そして採卵の時との一番の違いは、明らかなお腹の痛みを感じた事。

体も動かずまだ瞼も重くて開けられない。まだ麻酔から覚めきっていないハズなのに痛みを感じるものなの?と夢うつつに怖くなりました。

朦朧としながらそんな事を考えていたからなのか、何だか頭まで痛くなり「お腹も痛い。頭も痛い。何より気持ち悪い」と、ストレッチャーからベッドに移ったタイミングで嘔吐。

「吐いちゃう人多いから、大丈夫だよ」と看護師さんの神業で容器を口の下に入れ、受け止めてくれたようでした。本当に感謝です。

ベッドに戻ってからは眠りに落ちたり意識が戻ったりを繰り返しました。

瞼を少し開けられるけど目線を動かすとまた気持ち悪くなったり、徐々に目線を動かせるようになったり体を動かしたりと一段一段麻酔から覚めていったのを覚えています。

静脈麻酔が入る前に手術室で見た時計が12時40分。麻酔から完全に覚め起き上がった時に見た時計が14時前。

時間にすると1時間少々ですが、半年分の生理痛や頭痛などの体調不良を凝縮したような濃い1時間だったと思います。

もし再び流産手術となったなら

精神的にも肉体的にも流産手術は二度としたくないと思っているのですが、こればかりは自分でどうする事もできません。

でも今回の経験を踏まえ、もし次の体外受精も失敗し再度流産手術となった場合、麻酔から覚めた時のお腹の痛みや吐き気などは事前に心構えしておこうと思います。

今回は採卵の時の麻酔の覚め方とあまりにも違い、少しパニックになっていた部分もあったかもしれません。

麻酔から覚めてきた時にお腹の痛みを感じるかもしれない。いや、たぶんお腹の痛みも気持ち悪さも感じるだろう。でもベッドに戻って少しすればラクになってくるから大丈夫。

もし今後二度目の流産手術となってしまった時には、そんな心構えで臨もうと思います。

とはいえ次の体外受精で終わりに出来ますように。

早く夫に自分の子どもを抱かせてあげたいな。夫とわが子が同じような格好で並んで眠る姿を写真に撮りたいな。

そんな事を考えながら、引き続き不妊治療に取り組んでいきたいと思います。

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